あちこちにハンコを押したのは今は昔!押印の省力化(2022年~)

                                                                                                                                                                法人登記で多くの押印が不要宣告を受けました。押印ってそんなに大変なのかい?

象牙にするか、黒水牛にするか、いやオランダ水牛もいいな、

いっそのことチタンにするか?いや堅実に薩摩本柘にすべきか!!

目をキラキラさせて品定めをしているのは、この度さあ会社を経営するぞと意気込んでいる方々でしょう。

 

こんなに吟味に吟味を重ねて作り上げた我が社の法人実印です。

ぜひとも数々の取引で、押しに押して押し回し使い倒したいことろでありましょう。

そんな皆さまにとっては、少し残念なお知らせです。

実は、法人登記手続での押印箇所が見直され、あんなにあった押印箇所が半減しました!!

押印廃止という風向きの大転換の要因は何だ?

さて押印廃止というこの劇的変化。

その発端は、第二次安倍政権による「規制改革」へ向けた閣議決定でした。

そこでは印鑑は通常持ち出し禁止なので社内で保管しなければならないところ、押印のためだけに会社に出勤すると新型コロナ禍の感染リスクが高まるというのです!!

 

確かに、新型コロナ禍により、マスクは必須のものとなり、密を避け、換気が徹底されました。

手の裏表のみならず、手で触るところは、シュッシュシューっといつものアルコール除菌です。

家でできる仕事は全て、ステイホームのまま遠隔操作で片付けたいわけであります。

しかし、押印は遠隔操作になじまないとのこと。

 

言われれば、持ち出し禁止のハンコを使って、遠隔操作で押印作業はできないけれども、廃止してしまう程、ハンコは害悪なのか。ハンコを廃止した次は、そこにID入力が置き換わろうとしているようですが、ID入力って、押印よりもそんなに優れてましたっけというように、何やら腑に落ちないわけであります。

 

そこで今一度、押印にとって代わろうとしているID入力と押印とを比較してみますけれども、印鑑を触るとそこに菌が付着し感染のリスクが増えるというのなら、ID入力のためにもキーボードを叩くわけだから、キーボードに菌が付着し感染のリスクが増えるはずです。印鑑は使ったらケースに仕舞うから菌の拡散が一定程度防げそうですが、キーボードは使ってもケースに仕舞いませんよね。菌が拡散しまくってるかもしれません。

 

それに押印は、金庫に仕舞えば厳重に保管できますが、IDは金庫に仕舞っても誰かに盗み見されたらそこでアウトです。また押印は印影を複雑にすることで複製困難にすることが可能ですが、IDは単なる文字の羅列ですから誰にでもコピーが容易です。それに印鑑は、IDのように停電になって全く使えなくなるというようなこともありません!!

 

かようにハンコにも合理的で優れた面はたくさんあります。脱ハンコは押印に対する難癖の側面が否めません。ID入力に優れた面があることも認めますが、そうであれば二刀流で進んでも良いはずです。DX化と称して、書面手続上のハンコまで否定して、ID入力ばかりを推進するやり方は、各国から日本へ外資を呼び集めているのではないでしょうね?!

 

脱ハンコ後の法人登記でのハンコの要否について確認しておきましょう!!

では最後に恒例の早見表でサクッと確認しておきましょう。


<書面手続上の脱ハンコ化は達成したか?>

書面手続 達成状況
登記申請書 ✖ 押印必須
委任状 ✖ 押印必須 

定款 原紙定款 ✖ 押印必須
その後の定款 ◎ 達成
株主総会議事録 取会非設置での代表者選定 ✖ 押印必須
その他の議事録 ◎ 達成 
就任承諾書 取会非設置での代表者選定 ✖ 押印必須
再任その他の承諾書 ◎ 達成 
辞任届 代表者の辞任届 ✖ 押印必須 
その他の辞任届 ◎ 達成(もともと不要)